カクヨム研究所~みついえの文芸ブログ~

カクヨムで読んで貰える作品にするにはどうすれば良いかを考えていきます。元文芸部員なマーケティング会社員による、創作活動の日記。 小説、アニメ、漫画、ゲームの感想も書きます。

ヌーハラという死にかけの言語について思うこと。

ツイッターをやっていたら、「ラーメンのすする音が許せない」というツイートを見かけました。

そういえば結構前に「ヌードルハラスメント(略称:ヌーハラ)」なんて言葉が突然誕生しましたが、全然聞かなくなりました。
プレミアムフライデーと同じくらい聞かない。
思えばあれはどんな定義のワードだったのでしょう。ちょっと振り返ってみようと思います。

⚪ヌードルハラスメントとは
ヌードルハラスメント(和製英語:noodle harassment)とは、日本人に多く見られる「麺類を食べるときに、麺をすすってズルズル音を立てる」食べ方が、猫舌の人や外国人に不快感を与えるとして慎むべきであるとする主張を示す和製英語[1]。「ヌーハラ」と略される[1]。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ヌードルハラスメント
ウィキペディアより引用

⚪猫舌の人に不快感とは
定義に出てくる「猫舌の人に不快感」がよく分からない。すするかどうか以前に、ラーメンのスープは熱いものです。以前テレビで経営者が言っていた温度だと、80度程度だったはずです。
音ではなく、猫舌の人がうまく食べられないことが不快感というなら、そもそもラーメンや熱い食べ物を提供すること自体がハラスメントになってしまうでしょう。

⚪外国人に不快感とは
この「外国人に不快感」は、昔あった「外国人」を「外人」と呼ぶのは差別という主張に似たものを感じます。
まずこの外国人が実在するとして、音の問題さえなければラーメンを食べるのか、そもそもラーメンを食べない人なのかで違ってくるかと思います。
後者の音の問題がなくてもラーメンを食べる気のない人なら、ラーメン業界としては相手にする必要がないでしょう。
簡単に書くと、「不快だから音出して食うな!まあ、音出しやめても俺は食いに行かないけど」という何とも自分勝手な主張になってしまい、外国人かどうか以前の問題となってしまいます。なので、「外国人が不快感」でいう外国人は、こちらのパターンを想定している訳ではないでしょう。
つまり、想定すべきパターンは、音の問題さえなければラーメンを食べる外国人の方でしょう。こういった方が音で煩わしい思いをせずにラーメンを楽しむにはどうすれば良いか考えてみました。

1 カップラーメンを買う
いきなり極論っぽいですが、手っ取り早い解決策はこれ。
今はカップラーメンもいろいろな種類があり、有名店監修のものも出ているので、買って自宅や滞在先のホテルで食べてみることをお薦めします。
空港で売っているお土産のインスタント麺も種類が複数あるので、旅行客としての外国人の皆様は家族や友人へのお土産として買っていってはいかがでしょうか。

2 店を変える
カップラーメンじゃなく、店で食べたいという外国人の方もいるでしょう。
一般的に、麺はすするもの、すすれば音が出るものと考えられているので、多くのラーメン店は明文化することなく、音を出してすすってOKにしているでしょう。
なので、絶対音がNGなら、すすり音禁止にしている店を探すことになります。いまやラーメン店も複数あり、生き残りのため日々競争している業界の1つでもあります。また、ラーメン店に限らず、現代は様々な分野でニーズの多様化が起きているのは言うまでもない事実です。
なので、すすり音がハラスメント呼ばわりされるほど深刻な問題なら、他者との差別化を図るために、すすり音対策のされた店があるはずですし、そういった店をガイドブック等で宣伝していく必要があるのではないでしょうか。

3 自国でアレンジする
アメリカでカリフォルニアロールが寿司として誕生したとき、「こんなの寿司じゃない」という意見が日本の中にはありましたが、今ではすっかり現地に根付き、カラフルなアレンジをされたアメリカ流の寿司がどんどんアメリカ国内に出てきています。
日本でも、デザートピザとして、バナナやハチミツのトッピングされたピザがピザとして店で出されますし、スープパスタとして、スープの中にパスタが入っていたりと、本場イタリアの人が見たら、「それはピザじゃない」、「それはパスタじゃない」と言われそうなものがどんどん出てきて、それなりに親しまれています。
すする音に馴染みがなく、不快に思っているが、音の問題さえなければラーメンを楽しみたいという外国人は、自国ですすらなくても良いラーメン、若しくは音を出さずに食べるラーメンを作って、現地の食文化として楽しんでいけばそれで良いと思います。

ヌーハラを主張する人たち
いろいろ書きましたが、結局は猫舌や外国人に限らず、ラーメンのすすり音が許せるかどうかといった個々人の許容範囲の問題です。なので、「猫舌の人や外国人が不快に感じるから」は全くの詭弁で、「私が不快に感じるから」というのがヌーハラを主張する人たちの本当のところでしょう。
上記で書いた通り、ハラスメント呼ばわりされるほどすすり音が深刻な問題で、そういった人が音の問題さえなければラーメンを食べるのであれば、激戦区ではとっくにそういった方向けの店が出来ているはずで、そういったところで音を気にせず食べれば良いのです。

⚪ハラスメントという言葉を軽くするな
アルハラパワハラ、セクハラと、ハラスメントとつく言葉は複数ありますが、これらはどれも当事者にハラスメントをしている/されているという意識がないまま長く続き、実際に大きな事件も起き、加害者は犯罪者として逮捕されたりもしています。
例えば、アルハラはお酒が体質的にダメな人にも断らせずにほぼ無理矢理勧め、急性アルコール中毒で死亡したり、パワハラは上司からの度重なる罵倒や暴力で社員が精神を病んだり自殺したりと、加害者に優位性があり、断ったり自衛するのがほぼ無理な状況でハラスメントは起きています。
麺の音は相手が地位や権力を振りかざして強制してくるものではないし、音を出したからといってその人が犯罪者として逮捕される訳でもないので、ハラスメントとは言えないでしょう。

むしろ人の出す音(あくび、咀嚼音等様々)が許せないという方は音嫌悪症(ミソフォニア)の可能性があるらしいので、受診すると症状が改善するかもしれません。

ここまで、ヌーハラを主張する人に対しては否定的な空気で進めてきましたが、通ぶったおじさんがわざとらしく盛大にすする音を響かせて、「こうやって食べることでラーメンの真のウマさが味わえる(ドヤァ)」は心底ウザイと思います。
普通に食べようよ。