カクヨム研究所~みついえの文芸ブログ~

カクヨムで読んで貰える作品にするにはどうすれば良いかを考えていきます。元文芸部員なマーケティング会社員による、創作活動の日記。 小説、アニメ、漫画、ゲームの感想も書きます。

【カクヨム】感想を書く自主企画の振り返り。

去年の12月に、「真面目な感想を書きます」(自分で企画しておきながら、タイトルうろ覚え。若干違うかもしれません。)という企画をやってみたので、その時の振り返りをしておこうと思います。

○応募総数:50作品
2~3週間の開催期間でしたが、3日ほどで50作品集まってしまい、このままのペースだと大変なことになると思って募集打ち切り。

今思えば、ここで打ち切っていて正解でした。

web小説は、読みやすくするために行間を空けているものが多く、そうなると(連載の場合)1話あたりの文字数がそう多くないので、簡単に読めると思っていました。
しかし、娯楽として読む分には良いのですが、「真面目な」感想を書くためには真面目に読む必要があり、50が限界でした。

○作品の傾向
カクヨム内での母数自体が多いのでしょうが、7割くらいが異世界ファンタジーという所感。次点で現代の恋愛・ラブコメ
異世界にくくるかSFにくくるかが難しいですが、SFがその次で、あとはその他といった感じ。
その他の中ではゾンビものが2~3作品あり、思っていたよりもまとまった数があって驚き。
この時はなんか最近ゾンビが出てくるものって流行ったっけ?と思いましたが、「ゾンビランドサガ」がアニメ2018総選挙で大賞に輝いたとのことなので、もしかしたらこのアニメが多少影響しているのかもしれません。
星やPV数は作品によってさまざまでした。

○もし似たような企画に参加する場合
他にも作品を読みます!というような企画を見かけますが、今回自主企画をやってみて、応募する側になったら以下のことに気をつけようと思いました。

1 企画主の概要ページを見に行く
企画主も人間なので、好みがあります。
そのため、「読む人が読めば面白いのかもしれないけど、私にはよく分からないなあ」ということはざらにあります。
なので、自分の好きな作風・ジャンルは面白かった点について文体、ストーリー、キャラクターと止まることなく書くことができるのですが、そうでないものは一般論というか、ありがちな感想になってしまいます。
例えとして適切かどうか微妙ですが、医学の専門書と法律の専門書が通販で売っていて、医者が双方のブックレビューを書くとなった場合、医学の専門書はレビューをつらつらと書けるけど、法律の方は数行で終了、弁護士の場合は法律の方が詳しく、医学の方は当たり障りのない感想になるといった違いが出ると思います。
なので、読みます系の企画が複数あった場合、自分と好みの合う(であろう)企画主さんの主催しているものにエントリーした方が、自分の作品を正当に評価してもらえるでしょうし、感想も丁寧に書いて貰えるでしょう。
たまにラブコメ募集!みたいなジャンル指定の企画で、ラブコメではありませんがどうぞ!みたいに作品を投げてくる方がいますが、
「人の話を聞いていなかったのか」
「ただPV増やしたり宣伝したりしたいだけの人なんだな」
と思われて印象が悪くなります。普段読まない人でも読んでみれば絶対に面白い!という自信作なのかもしれませんが、悪印象を持たれるのでやめておきましょう。

2 近況ノートの活用
今回の私の企画では、「連載は基本的に最初の三話しか読みませんが、ここを読んでほしいというのがあれば近況ノートに」と、企画内に書いておりました。
そうしたら、ご相談をくれた方や、企画に参加した旨の簡単な挨拶を下さった方がいました。
企画開催当初は、自分の画面で上から表示される順に読んでいこうと思いましたが、近況ノートにコメント下さった方を優先的に読みました。
挨拶についてはしない方が好きな方もいるかもしれませんし、実際にするのが常識になったらめんどくさい気はします。
相談コメントはあった方が読みたくなります。
というのも、web小説のコメントって批評がしにくい。単純な感想でも、言葉選びを間違ったり、相手から本意ではない受け取り方をされてしまう可能性があるので、下手をすると気の使いすぎでつまらない、当たり障りのない感想しか書けなくなってしまう。
なので、「自分の話が抱えている問題点」(途中までは良いのにPV数がある話からめっきり増えない、表現の仕方で違和感があるが、直し方が分からない等)を伝えていただいた上で、どうすれば良いか模索中という話であれば、「相談のあった部分について、私はこう思う」と、作品を称賛するようなコメントではないものもはっきりと書くことができました。
なので、企画用の近況ノートを企画主が設けている場合は、特に読んでほしいところなどの相談をしてみることをおすすめします。
もちろん企画ルールに反しない範囲で。

○ やってしまったこと
後悔しているのが、企画後半になるにつれて、批評的なコメント色が強くなってしまったことです。
ここはもっとこうした方が良いのではとか、上から目線のウザめなコメントを残してしまいました。
読む側も書く側も楽しく続けられるようにしていきたいと思っているので、もう少し感想の書き方を勉強しようと思います。

○ また自主企画をするかどうか
勉強になった部分が多かったので、また似たような企画を(気が向いたら)やろうと思います。
普段読まないジャンルに触れてみるというのも良いものですね。
ご参加下さったみなさま、ありがとうございました。